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API化により進化するMT4自動売買

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これまでは、「MT4の自動売買=MT4内の機能で完結させるもの」という認識が一般的でした。

しかし、ここ数年でめざましい発展を遂げたさまざまなシステムとMT4とを組み合わせることで、自動売買はより便利で精度の高いものへと進化しています。

APIを活用したシステム稼働

昨今API化が進んだことにより、さまざまな情報の互換性が高まっています。

 

API(アプリケーションプログラミングインタフェース)とは、簡単に言うと別々のソフトウェア、ハードウェア、アプリケーションなどが、お互いの情報をやりとりしたり繋いだりするために使用するインターフェースの一種です。

 

APIを公開していると、公開している情報を参照先としてさまざまなプログラムと関連付けられます。

それはつまり、異なるシステム同士を繋ぐことで新たな使い方を生み出せるようになったということです。

 

例えば、WebAPIの機能を利用してWeb上から取得した情報をもとにMT4を稼働させ、FX自動売買を行うことも可能ですし、Web上に公開されている情報を指標として自動売買を止めたり動かしたり、テクニカルの数値を連動させることなども可能です。

 

上記の代表的な例として、重要な経済指標発表前に稼働を止める機能をもつEAなどが挙げられます。

EAを止める理由としては、経済指標発表時は相場が乱高下しスプレッドが広がるなど、取引上不利な条件になることが多々あるためです。

 

経済指標の重要度に合わせてEAを一旦停止させ、その後何分後かに再度起動という指示を組み込んでおくことで自動的に再開させることもできます。

 

こういった機能を利用するにあたって、何か特別なことを行う必要はありません。

基本的にはEAを作成する際のソースコード内にデータを取得するための関数が組み込まれているので、機能が実装されているEAを使用していれば、自動的にWebからの情報を取得できます。

 

ただし、Web API提供側の仕様変更などがあった場合に、急に機能しなくなる等のエラーが発生する可能性も考えられます。

 

自身が開発したEAであれば問題ないのですが、他者の開発したEAをユーザーとして利用している場合はソースコードを編集する必要が出てくるため、そのような状況になった場合は開発者に確認を行ってください。

APIを活用したEA開発者におすすめの指標サイト

ここではEAの開発時、ソースコード内に組み込む経済指標データとして活用しやすいサイトをご紹介します。

【MINKABU経済指標カレンダー 予想&速報】

https://fx.minkabu.jp/indicators

 

 

経済指標の情報が時系列に並んでおり、重要度も5段階評価されています。

開発時によく利用する要素がこの重要度の情報で、これらのデータを基にEAが自動停止するよう設定します。

例えば「重要度が4以上になった際は、その後相場が荒れる可能性があるので事前にEAを自動停止する」といった形です。

 

こちらのサイトには過去の経済指標データも残されているため、検証を行う際にも便利です。

【Google Finance VIX指標】

https://www.google.com/finance/quote/VIX:INDEXCBOE

 

 

VIX(恐怖指数)というマーケットのボラティリティを表す指数が高い時にEAを止める手法もあります。

 

VIX指数自体は数多くのWebAPIが公開されているので、その情報を基に指数自体を自動売買のチャートに表示させたり、数値に合わせて自動売買を停止したりすることができます。

また、その逆で、指数が高い時にEAを稼働させることも可能です。

【CNNFear & Greed Index 】

https://edition.cnn.com/markets/fear-and-greed

 

 

最近はFear&Greed Index(マーケットの楽観具合を表す指数)を参考にするトレーダーも多いようです。

 

CNNFear & Greed Index はVIX指数より現在のマーケットが悲観的なのか楽観的なのかが分かりやすく可視化されているので、とても使いやすいです。

MT4のAI化

さらに躍進的なものとしてはMT4のAI化です。

 

これは簡単に言うと、過去の相場情報をAIにディープラーニングさせてパターンを分析し、売買のトリガーにするといった組み合わせ方。

パターンとしてはMT4とPython、MT4とGPT-4などを組み合わせて開発している方々が特に増えてきている印象です。

 

MT4をAI化することのメリットは、相場への最適化能力です。

 

相場の環境や値動きなどは日々変化し続けるため、従来であればEAの手動更新やアップデートが必要でした。

しかしディープラーニングを活用すると日々の相場情報が自動更新されるため、これまで開発者が行っていたアップデート作業を都度行う必要が無くなります。

 

さらに、これまで気づかなかったパターンやデータの抽出なども24時間可能になるので、作業効率アップやロジックの品質向上にも役立っています。

 

MT4自体は2005年リリースの非常に古いソフトウェアではありますが、異なるソフトウェアやハードウェア、最新のアプリケーションなどを組み合わせられるようになったことで、公開当初では考え付かなかったような自動売買システムが次々と開発されています。

 

MT4とAIを組み合わせた活用方法については私自身も最近特によく質問されることが多く、業界全体でもかなり関心が高まっている事柄のように感じています。

これについては、また別の機会に詳しく解説したいと思います。

MT4自動売買のアイデア

もともとは単一で使用されることを基本として作られていたMT4ですが、他システムとの互換性が増したことにより、その可能性は飛躍的に広がっています。

 

MT4のみの機能にとらわれた自動売買だけを行うのではなく、視野を広げどのようなアプリケーションと現在連携可能なのかを知っておけばトレードアイディアは無限大に拡張できますし、「何がどこまでできるのか」を把握しておけば、アイデア次第で画期的なEAを開発することもできるかもしれません。

 

総じて重要なのは、知識や情報を常にアップデートし続けること。それが新たなツール・仕組みを生み出す結果や、ひいては良質な自動売買へと繋がっていくのだと思います。


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